司法修習生Higeb’s blog

68期司法修習生によるブログです。法律の勉強法・基本書・参考書などの司法試験ネタや勉強ネタを中心に書いていきます。

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債権総論を学ぶ(基本書・副読本・参考書)

債権総論で迷子にならない(基本書) - 司法修習生Higeb’s blogでも少し書きましたが、債権総論で躓く人はとても多いです。私も司法試験科目で最も難しい分野だと思います。にもかかわらず、司法試験での出題が多いという極めて悩ましい分野です。

基本書は、松井宏興「債権総論を薦めます。比較的コンパクトにも関わらず、各制度の趣旨を明確に解説し、仕組みそのものがかなり難しい、弁済による代位等も省略せず丁寧に説明してあります。ある程度の力(択一過去問で6割以上)がつくまでは、他の本に手を出さず、この本だけに集中しましょう。知識や理解のチェックには肢別本など体系順に解ける択一過去問の利用を薦めます。

択一過去問で6割を越えたら、岡口基一要件事実マニュアル 第1巻(第4版)総論・民法1 」で攻撃防御・要件事実をチェックしましょう。債権総論の分かりにくさの原因は、①制度を抽象的に感じてしまい、事実を当てはめることができない、②当該制度がどのような紛争のどのような場面で問題になるかを想定して理解できず、答案で丸ごと落としてしまう、ことが大きいと思います。この2点を乗り越えるための有力な手段が攻撃防御・要件事実のチェックです。要件事実の基本書として勧める大島眞一「完全講義 民事裁判実務の基礎〈上巻〉では債権総論分野は全体に散らばって解説されているので、岡口・マニュアルでのチェックを薦めます。同書の債権総論部分は量的には少ないので、それほどの手間ではありません。チェックの際、一々松井・債総の記述に立ち戻るようにしましょう。あくまでも松井・債総の理解が第1です。択一過去問での知識定着も継続しましょう

ここまでやれば司法試験の問題は最低限解くことができます。ただ、司法試験では、かなり応用的な事項が問われたこともあり、合格を確実にするには、債権総論を更に深める必要があります。そのための勉強法はまた別に書きます。
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